どもども。
お久しぶりなリルムです。
今回は12/10に開催されたDevLove Hanger Flight -Snow Baragge-
に参加して現場について考えたことをひたすら書き出しました。
以下、本文です。
現場って何だろうと。
場というぐらいなんだから、色んな力が相互作用して出来る一種の状態なのかなと。
この世界にある全ての現場については知ることも語ることも出来ません。
ですので、私のカバー出来る範囲のリーダーシップやマネジメントという側面を通して現場について考えたことを書いていきます。
世の中に色んな組織があって、その最前線が現場。
現場が組織の中にある以上は組織としての現場に縛られる事も多々あります。
少し箇条書きします。
1.組織としての現場にあるもの(以降は、1.として表記)
・役職による評価や人事権などのトップダウン型の影響力(業績評価システムや論功行賞など)
・組織図という静的構成による部署管理(社内ポリティクス)
・組織であるが故に生じる書類手続き
・ステークホルダーの意志や社内コンプライアンス
こんな感じでしょうか。
こういった厳密な規則や命令系統による静的な管理。
これが組織としての現場にはあります。
この組織としての管理を追求した最たる例は軍です。
軍には、細かな階級制度、厳密な軍規、それから生じる強力かつ短時間で実行される命令系統があります。
武勲や能力は適切に評価され、その度合いに応じて階級は上がります。
任務内容を超えた功績には名誉勲章の賞与があります。
頑張ればその分だけ評価される。
その点では最も努力に対して平等な組織であるとも言えます。
また、愛国心や家族が住む国を守りたいという共通のビジョンやコンセプト(以降は、目標と表記します)も共有しているはずです。
そして、軍ではない組織にも必ず会社の設立当初には起業者が掲げる明確な目標が共有されていたはずです。
ここを過去形で表現したのは、会社が大きくなったり時の経過により、組織全体での目標が共有されなくなったり、全く別の方向を向いてしまう事が少なからず起きている組織が多くあると思ったからです。
どれだけ時が経とうと、どれほど会社が大きくなろうと、その目標を常に共有し実現していくためには、強力なリーダーシップが必要です。
しかし、トップダウン型の特性を示す組織をまとめる人が必ずしも、純粋なリーダシップを発揮し続ける事は保証されません。
命令や既得権を例にとります。トップダウン構造から発生する権益は、かなり複雑な影響力を持つものだと私は思っています。
上司からの命令に従う部下が、上司が持つ人事権や給与などの評価のために命令に従うという場合があります。
その場合、部下は命令をこなした結果得られる副産物のために動いたとも言えます。
そして上司は、(上司の持つ人事権や給与のために)部下が動いた結果を自身が持つリーダーシップと勘違いしてしまう。
そこで、基本的に50:50であるはずの人間同士の関係が歪んでしまいます。
その結果、現場では不満が募るが、そのシステムにより反感などは黙殺されてしまう。
さらに役職などは一度手に入れると、よっぽどの事がない限りはその管理システムにより失われる事がなく、その構造の上にいくほど強力になります。
時には、その機会は均等ではなく、ほぼ手に入れることが不可能な場合もあるでしょう。
つまり、
A: 組織としての目標の共有
B: 平等な評価
C: 本来50:50であるはずの人間関係
の3つの要因が失われると組織の形は歪み始め、現場が辛いものになっていくのです。
そこで、少しでも現場を変えていこうという変革期が今現在であると私は思います。
XP, アジャイル, スクラムなどのプロジェクト管理の手法を変えることも多くなってきています。
トップダウン式のウォータフォールに変わって、少しでも目標への動的な影響力を残すための試みといえるでしょう。
アジャイルでは、イテレーションと呼ばれる期間で時間を区切ります。
前の期間の反省点や日々変わっていく状況が次のイテレーションでは考慮されます。
つまり、1.に示したような組織管理としての現場という認識が変わってきているのです。
本来は表面化されない、目標に対し持ちうる意志や感情の繋がりの相互作用によって出来る現場が(以降、2:と表記)ようやく認識され始めたのです。
プロジェクト管理については、ここでは掘り下げないことにします。
誤解を与えるような書き方だったかもしれませんが、マネジメントは組織に一定の均一化をもたらす事が本来の目的でありメリットです。
副作用の影響の方が大きくなったために現場が機能不全になっているのです。
そこで、管理システムによるマネジメントの対極にあるものを考えてみます。
2: 相互作用によって出来る現場
・現場は組織本来の目標を実現する重要な最前線
・この人と一緒に働きたい思う魅力などのプロジェクトへの帰属性
・人々の相互接触による動態的な場。
・メンバの自発性や行動力の重視による柔軟な発想
・個々を最大限に活かすためのコーチングやメンタリング
こんな感じでしょうか。
ここに表れているのは、"互助・互恵の精神"や"奉仕と献身"の精神でしょうか。
本来の目標意識を共有し、メンバそれぞれが自発性を持ってプロジェクトを進めていく。
一つの考え方としては、
”マネジメントは手段の一つであり、2:によって生じる副作用を軽減させるもの”
と考えてみてはどうでしょうか。
つまり、メンバ全体の協調性や個々人の個性を著しく崩すスタンドプレーを防ぐための自浄作用としてマネジメントを認識するのです。
一つ事例を挙げます。
@IT自分戦略研究所のコラムで
”プロジェクトのプログラマからマネージャになり、メンバとの関係が悪化した。
以前は、誰かがミスしても自分がカバーすればいいと思っていた。
しかし、自分がマネージャになったら、マネージングやその役職の責任が邪魔で、前と同じようにプログラミングでカバーすれば良いとは思えなくなった。"
という話しを読みました。
この話しには、現場への認識が2.から1.へと変化していく様が表れています。
このコラムでは、”スーパープログラマとしてプログラマに技術的役職を設けている企業もある”という話しをコンサルタントから聞き、最終的にそういった企業への転職と話しが進みました。
この事例では、その現場を離れる以外にどのような選択肢が考えられたでしょうか。
私がこのような境遇に立ったときの一例を考えてみます。
マネージャになったときこそ、プロジェクトを変えるチャンスなのです。
自分がプログラミングは得意だが、人を取り纏めたりするのは苦手なのであれば、
自身の責任とそのプロジェクトへの裁量権を持って、そのような事を担う人をサブリーダとしてメンバを選出してはどうでしょうか。
そして,自分自身はサブリーダにパイプとして管理を任せ、自分はその役職の責任を請け負う。最低限の管理だけをする代わりにプログラマとして最大限に開発に貢献する。
自分の上司は私がマネージャとして、しっかりとプロジェクトが進められているのであれば、その功績は上司の功績にも繋がるので、よっぽどの事が無い限りは文句を言わないでしょう。
組織としての現場環境が強い所では、権限は思いの外、強い傾向にあります。
そうやって、自分の権限でもって小さい所から少しずつ変えていくのです。
人には、その人にしかないパーソナルアセットがあります。
パーソナルアセットとは、その人の持ち味です。
1. パーソナリティ
2. 能力
3. 価値観
4. エネルギー基準(どういった事に精力を注ぎたいか)
等から構成されます。
これら個々の魅力は、所属している会社の特性や職能、男女の違いであったり、時には世代に起因するものです。
その人にはその人にしかないパーソナルアセットがあります。
DevLoveでHangerFlightという概念を知ったとき、頭によぎったのが、このパーソナルアセッツを活かすサーバントリーダーシップというものです。
HangerFlightは、他者との経験の違いを自分なりの形に昇華させるものです。
これを、他者とのパーソナルアセットの違いに目を向ける事に活用してみてはどうか。
メンバ一人ひとりが他者とのパーソナルアセッツの違いを認識し、その目的に対して、どうすれば自分と他者で共通の利益を得ることができるか。
ここでいうサーバントは召使いといった意味ではなく、献身的なという意味です。
サーバントリーダーシップでは、逆ピラミッドの構造が例としてよく挙げられます。
最下層にいるのは、組織の長であり、最上に位置するのは組織の大部分を占める現場のメンバです。
立場が上にある人ほど、自分のビジョンやコンセプトに共感してついてきてくれるメンバ一人ひとりを支えて、持ち味を最大限に引き出す。
従来の現場に足りないのは、本来の目的を共有し、支え合う精神ではないのか。
こういった精神の元では、プロジェクトのメンバが起こすアクションに、無駄なものなど無く、それは共通の目的に対する個々人の使命でもある。
自身がやり遂げる仕事に対する達成感を得るために全メンバが持ち味を引き出せるように、組織全体で動く。
そうした持ち味を活かせば、個々のアクションはその人にしかない+αを持った唯一のものとなり、そうすると個々が得る達成感も遙かに違ってきます。
他者との違いを受け止め、それを自分自身の能動的なアクションに活かす。
そうすると、支配的な力ではなく、パーソナルアセッツを最大限に活かすためにある組織の自浄作用としてのマネジメントを捉えることも出来るのではないかと考えました。
長くなりましたが、これらの多くは私が”サーバントリーダーシップ入門”という本を読んで得たことを書いています。
参考になれば幸いです。
☆~~~~~~~~~~~~
Written by
Yasushi Taguri ( 田栗 靖 )
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_Relm ( Twitter )
~~~~~~~~~~~~~☆
お久しぶりなリルムです。
今回は12/10に開催されたDevLove Hanger Flight -Snow Baragge-
に参加して現場について考えたことをひたすら書き出しました。
以下、本文です。
現場って何だろうと。
場というぐらいなんだから、色んな力が相互作用して出来る一種の状態なのかなと。
この世界にある全ての現場については知ることも語ることも出来ません。
ですので、私のカバー出来る範囲のリーダーシップやマネジメントという側面を通して現場について考えたことを書いていきます。
世の中に色んな組織があって、その最前線が現場。
現場が組織の中にある以上は組織としての現場に縛られる事も多々あります。
少し箇条書きします。
1.組織としての現場にあるもの(以降は、1.として表記)
・役職による評価や人事権などのトップダウン型の影響力(業績評価システムや論功行賞など)
・組織図という静的構成による部署管理(社内ポリティクス)
・組織であるが故に生じる書類手続き
・ステークホルダーの意志や社内コンプライアンス
こんな感じでしょうか。
こういった厳密な規則や命令系統による静的な管理。
これが組織としての現場にはあります。
この組織としての管理を追求した最たる例は軍です。
軍には、細かな階級制度、厳密な軍規、それから生じる強力かつ短時間で実行される命令系統があります。
武勲や能力は適切に評価され、その度合いに応じて階級は上がります。
任務内容を超えた功績には名誉勲章の賞与があります。
頑張ればその分だけ評価される。
その点では最も努力に対して平等な組織であるとも言えます。
また、愛国心や家族が住む国を守りたいという共通のビジョンやコンセプト(以降は、目標と表記します)も共有しているはずです。
そして、軍ではない組織にも必ず会社の設立当初には起業者が掲げる明確な目標が共有されていたはずです。
ここを過去形で表現したのは、会社が大きくなったり時の経過により、組織全体での目標が共有されなくなったり、全く別の方向を向いてしまう事が少なからず起きている組織が多くあると思ったからです。
どれだけ時が経とうと、どれほど会社が大きくなろうと、その目標を常に共有し実現していくためには、強力なリーダーシップが必要です。
しかし、トップダウン型の特性を示す組織をまとめる人が必ずしも、純粋なリーダシップを発揮し続ける事は保証されません。
命令や既得権を例にとります。トップダウン構造から発生する権益は、かなり複雑な影響力を持つものだと私は思っています。
上司からの命令に従う部下が、上司が持つ人事権や給与などの評価のために命令に従うという場合があります。
その場合、部下は命令をこなした結果得られる副産物のために動いたとも言えます。
そして上司は、(上司の持つ人事権や給与のために)部下が動いた結果を自身が持つリーダーシップと勘違いしてしまう。
そこで、基本的に50:50であるはずの人間同士の関係が歪んでしまいます。
その結果、現場では不満が募るが、そのシステムにより反感などは黙殺されてしまう。
さらに役職などは一度手に入れると、よっぽどの事がない限りはその管理システムにより失われる事がなく、その構造の上にいくほど強力になります。
時には、その機会は均等ではなく、ほぼ手に入れることが不可能な場合もあるでしょう。
つまり、
A: 組織としての目標の共有
B: 平等な評価
C: 本来50:50であるはずの人間関係
の3つの要因が失われると組織の形は歪み始め、現場が辛いものになっていくのです。
そこで、少しでも現場を変えていこうという変革期が今現在であると私は思います。
XP, アジャイル, スクラムなどのプロジェクト管理の手法を変えることも多くなってきています。
トップダウン式のウォータフォールに変わって、少しでも目標への動的な影響力を残すための試みといえるでしょう。
アジャイルでは、イテレーションと呼ばれる期間で時間を区切ります。
前の期間の反省点や日々変わっていく状況が次のイテレーションでは考慮されます。
つまり、1.に示したような組織管理としての現場という認識が変わってきているのです。
本来は表面化されない、目標に対し持ちうる意志や感情の繋がりの相互作用によって出来る現場が(以降、2:と表記)ようやく認識され始めたのです。
プロジェクト管理については、ここでは掘り下げないことにします。
誤解を与えるような書き方だったかもしれませんが、マネジメントは組織に一定の均一化をもたらす事が本来の目的でありメリットです。
副作用の影響の方が大きくなったために現場が機能不全になっているのです。
そこで、管理システムによるマネジメントの対極にあるものを考えてみます。
2: 相互作用によって出来る現場
・現場は組織本来の目標を実現する重要な最前線
・この人と一緒に働きたい思う魅力などのプロジェクトへの帰属性
・人々の相互接触による動態的な場。
・メンバの自発性や行動力の重視による柔軟な発想
・個々を最大限に活かすためのコーチングやメンタリング
こんな感じでしょうか。
ここに表れているのは、"互助・互恵の精神"や"奉仕と献身"の精神でしょうか。
本来の目標意識を共有し、メンバそれぞれが自発性を持ってプロジェクトを進めていく。
一つの考え方としては、
”マネジメントは手段の一つであり、2:によって生じる副作用を軽減させるもの”
と考えてみてはどうでしょうか。
つまり、メンバ全体の協調性や個々人の個性を著しく崩すスタンドプレーを防ぐための自浄作用としてマネジメントを認識するのです。
一つ事例を挙げます。
@IT自分戦略研究所のコラムで
”プロジェクトのプログラマからマネージャになり、メンバとの関係が悪化した。
以前は、誰かがミスしても自分がカバーすればいいと思っていた。
しかし、自分がマネージャになったら、マネージングやその役職の責任が邪魔で、前と同じようにプログラミングでカバーすれば良いとは思えなくなった。"
という話しを読みました。
この話しには、現場への認識が2.から1.へと変化していく様が表れています。
このコラムでは、”スーパープログラマとしてプログラマに技術的役職を設けている企業もある”という話しをコンサルタントから聞き、最終的にそういった企業への転職と話しが進みました。
この事例では、その現場を離れる以外にどのような選択肢が考えられたでしょうか。
私がこのような境遇に立ったときの一例を考えてみます。
マネージャになったときこそ、プロジェクトを変えるチャンスなのです。
自分がプログラミングは得意だが、人を取り纏めたりするのは苦手なのであれば、
自身の責任とそのプロジェクトへの裁量権を持って、そのような事を担う人をサブリーダとしてメンバを選出してはどうでしょうか。
そして,自分自身はサブリーダにパイプとして管理を任せ、自分はその役職の責任を請け負う。最低限の管理だけをする代わりにプログラマとして最大限に開発に貢献する。
自分の上司は私がマネージャとして、しっかりとプロジェクトが進められているのであれば、その功績は上司の功績にも繋がるので、よっぽどの事が無い限りは文句を言わないでしょう。
組織としての現場環境が強い所では、権限は思いの外、強い傾向にあります。
そうやって、自分の権限でもって小さい所から少しずつ変えていくのです。
人には、その人にしかないパーソナルアセットがあります。
パーソナルアセットとは、その人の持ち味です。
1. パーソナリティ
2. 能力
3. 価値観
4. エネルギー基準(どういった事に精力を注ぎたいか)
等から構成されます。
これら個々の魅力は、所属している会社の特性や職能、男女の違いであったり、時には世代に起因するものです。
その人にはその人にしかないパーソナルアセットがあります。
DevLoveでHangerFlightという概念を知ったとき、頭によぎったのが、このパーソナルアセッツを活かすサーバントリーダーシップというものです。
HangerFlightは、他者との経験の違いを自分なりの形に昇華させるものです。
これを、他者とのパーソナルアセットの違いに目を向ける事に活用してみてはどうか。
メンバ一人ひとりが他者とのパーソナルアセッツの違いを認識し、その目的に対して、どうすれば自分と他者で共通の利益を得ることができるか。
ここでいうサーバントは召使いといった意味ではなく、献身的なという意味です。
サーバントリーダーシップでは、逆ピラミッドの構造が例としてよく挙げられます。
最下層にいるのは、組織の長であり、最上に位置するのは組織の大部分を占める現場のメンバです。
立場が上にある人ほど、自分のビジョンやコンセプトに共感してついてきてくれるメンバ一人ひとりを支えて、持ち味を最大限に引き出す。
従来の現場に足りないのは、本来の目的を共有し、支え合う精神ではないのか。
こういった精神の元では、プロジェクトのメンバが起こすアクションに、無駄なものなど無く、それは共通の目的に対する個々人の使命でもある。
自身がやり遂げる仕事に対する達成感を得るために全メンバが持ち味を引き出せるように、組織全体で動く。
そうした持ち味を活かせば、個々のアクションはその人にしかない+αを持った唯一のものとなり、そうすると個々が得る達成感も遙かに違ってきます。
他者との違いを受け止め、それを自分自身の能動的なアクションに活かす。
そうすると、支配的な力ではなく、パーソナルアセッツを最大限に活かすためにある組織の自浄作用としてのマネジメントを捉えることも出来るのではないかと考えました。
長くなりましたが、これらの多くは私が”サーバントリーダーシップ入門”という本を読んで得たことを書いています。
参考になれば幸いです。
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Written by
Yasushi Taguri ( 田栗 靖 )
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